「ゆとり世代」って言葉あるじゃん?おれがキッズの頃はしばしばニュースで話題にされて「なんか落ちこぼれの世代でヤバいらしい」って論調で騒がれてたのに、今じゃとんと聞かないよな。
あ!ゆとり世代が大人になっちゃったからか。下手に叩こうもんなら未来のスポンサー様に嫌われるもんなあ。ちなみにおれもド・ゆとり教育を享受してきました。土曜日はいつだって休日なんだ。
一個上の氷河期世代ゲーマーの間ではドラクエが必修科目って感じだけど、我々の世代だとそのポジションに位置するのはポケモンなんじゃあないかと勝手に思ってます。というわけで前回記事の続きです。
二曲目:戦闘!ギラティナ
前フリ長めだったので今回も最初に参考動画を貼っておきます。
というわけで、『ポケットモンスター プラチナ』よりギラティナ戦のBGMです。いきなり曲について語ってもいいんですが、まずはポケモンに詳しくない人や世代じゃない人向けにこのギラティナに関する背景をちょろっとだけ説明します。
「ギラティナ」というポケモンについて
まず、この曲が登場する『プラチナ』は前作『ダイヤモンド・パール』のマイナーチェンジ版でした。このダイパの発売年は2006年。今でこそチートに対して風当たりの強い世の中になってきましたが、当時のインターネットはバグ技や改造情報が飛び交う無法地帯。公式未発表の情報も当然リークされまくりました。
そうした経緯もあったものですから、マイナーチェンジ版のパッケージを飾る伝説ポケモンは、当時ゲーム内で入手手段の存在しなかった「アルセウス」が有力視されていました(名前からしてゼウス≒神を意識してるしね…)。
かたやダイパに登場するギラティナは特に固有BGMは与えられていませんでした。一応伝説のポケモンではあるけど、何体か居る隠しボスの一体ぐらいの扱いでした。

ここからは公式情報じゃなくて完全におれの妄想による考察、略して妄察なんだけど。ギラティナって多分ハデスがモチーフなんですよ。(ダイパでは)『送りの泉』『戻りの洞窟』とかいう黄泉を連想させるような名前の場所に現れるし。
そう、ダイパの段階では公式的にはハデスのイメージ"だけ"だったんだと思います。いや、増田ァ様の中ではプラチナに繋がる構想もダイパの時点でひょっとしてあったのかもしれないけど、当時開発に関わってる人的にもギラティナについてはギリシャ神話からの参照ぐらいのイメージしかなかったんじゃないかなと。
先ほど書いたように、順当に行けばマイナーチェンジ版のパッケージを飾る伝説ポケモンはアルセウスになるはずだった。だけどそうはならなかった。なぜって? それは俺が開発者じゃないから分からんさ。
だが、ポケモンの歴史はバグの歴史。バグ技によって発覚したシェイミ・ダークライの噂が広まれば、今度は改造によって不正入手されたアルセウスの話題が広まるのも当然の流れ。折角サプライズとして用意してた幻のポケモンを、ガキンチョに「そんなの何年も前から知ってたよ」なんて一蹴されたら癪なはず。
創造神アルセウスはキッズに知れ渡ってるからダメだ。でも、ダイヤモンドに登場した時間の神ディアルガ、パールに登場した空間の神パルキア……こいつらと比肩しうる存在なんて用意できるかなあ。
用意できるとも。"反骨ポケモン"ギラティナ。こいつが『プラチナ』の花形を担った。

時間・空間という二柱の神に比肩しうる神を作るなんて、既存の神話からの参照じゃ無理だ。死者の国を司るハデスのインパクトはそれなりに強いが、時間や空間ってのは死という概念すら超越してる。
しかし、ギラティナのダイパでの図鑑説明は「この世の裏側にある世界に住んでいる」……冥府や地獄だとは明言していない。"明言してない"のがポイントだ。だったらどうとでも解釈できるよなあ!?
ここで登場したのが相対性理論。時間も空間も絶対的なものではない。たとえばブラックホールのように巨大な重力の前では時空すら歪められてしまうのだという。…まあわたくし量子力学専攻とかじゃないんで頭良さげなこと言うとバカが露呈するのでやめときますケド。
プラチナ内でギラティナの登場する場所は、時間が流れず、空間も安定しない「やぶれたせかい」。"破れた"のか"敗れた"のかはわからんけど、CP対称性の破れが元ネタっぽいので破れたかな。時間・空間という物質世界に対して反物質をぶつけてやればいいんじゃねえかというストロングスタイルな発想だね。でも「暴れ者ゆえ追い出された」(プラチナ図鑑より)反骨ポケモンのギラティナが"敗れた"世界にいるというダブルミーニングになるのもアツい。
まあ脱線したけど、ギラティナというポケモン一匹にこれほど趣向が凝らされてるということです。
曲の感想
前語りでやべ~ほど尺伸びちまったけど、まあこの曲は前回紹介したマルク戦に負けず劣らずとんでもなく挑戦的だ。ギラティナの大仰な設定に負けてないね。
むしろこの曲あってのギラティナだよなあと。で、本来だったら曲の解説とかした方がいいんだろうが、なんと本人自ら解説してくれているのでそれを読んだ方がいいでしょう。ってかもう文量多くなりすぎたからそろそろ〆にしたいし…。
プラチナが発売したのが2008年なんですけど、2008年といえばニコニコ動画が(SP1)とか(夏)だったりした頃です。わたくしFlash動画やニコ動の音MADで育ったキッズでしたので、一聴して「これは…逆再生だ…!」と初っ端から度肝を抜かれたものです。
ま~じで好きなんだよなこの曲、狂ってて。増田順一を3日間ゲームフリークに監禁して作らせた曲なんじゃないかって勝手に思ってる(これは「そう感じるぐらいに狂っている」という誉め言葉です)。
あ、そうそう。レジェンズアルセウスでのこの曲も良かったですね。テンション爆上がりのナイス演出でした。
アナザーフォルムのギラティナ戦で「あ~、大トリで出てきたのはカッコいいけどやっぱ通常伝説戦のBGMなのかー」からの第二形態オリジンフォルムに変化、からのこのBGMですよ。RPGだったら第二形態なんてフツーの展開ですけど、ポケモンではほぼ無いのでビビりました。キッズ時代の興奮が蘇ったね。

